大型家電の買い替えは一大イベントであり、洗濯機も例外ではありません。だからこそスムーズに後悔なく済ませたいですよね。

一方で、下取りサービスや買取サービスには多くの種類があり「どれを選べばいいの?」と迷う方も多いでしょう。

そこで本記事では、ヤマダデンキの下取り・買取サービスと一部の家電量販店が実施する下取り・買取サービスを比較し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。

公平な視点で読者に役立つ情報をお届けすることを心掛けて解説しておりますので、ぜひともご覧ください。

ヤマダデンキの洗濯機の下取り条件は?

ヤマダデンキでは、新しい洗濯機を購入する際に不要となった古い洗濯機の下取りサービスを提供しています。これにより、古い洗濯機を処分しながら、新しい洗濯機をお得に購入することが可能です。

ヤマダデンキは以下の3つの下取りサービスを展開しています。

サービス購入品の条件引取条件プラットフォーム
下取り値引き下取り対象の洗濯機のみなしヤマダウェブコム
大型家電買取キャンペーンなし2018年製以降の正常稼働品ヤマダデンキ店舗
良品買取指定の洗濯機のみ2018年製以降の正常稼働品ヤマダウェブコム

ヤマダデンキとノジマを徹底比較

ヤマダデンキとノジマを徹底比較
画像出典:写真AC

ここからは、主な家電量販店8社の中でもとくに下取りに注力している「ヤマダデンキ」「ノジマ」の各サービスついて比較していきます。

金額面(下取り価格・買取価格)での比較

まずは実際の製品を例に挙げて、ヤマダデンキとノジマが実施している各サービスの金額面を比べてみましょう。

今回は、2022年製(NA-LX127BL)および2015年製(NA-VG1000L)のパナソニック製のドラム式洗濯乾燥機についてそれぞれ比較します。

なお、下取り価格および買取価格は査定対象の洗濯機ごとに料金が異なることをご留意ください。

サービス下取り価格・買取価格(2022年製 NA-LX127BL)下取り価格・買取価格(2015年製 NA-VG1000L)
ヤマダデンキの下取り値引きリサイクル費用支払い(5,030円~)
+購入商品に応じて割引(2,000~11,000円)
リサイクル費用支払い(5,030円~)
+購入商品に応じて割引(2,000~11,000円)
ヤマダデンキの大型家電買取キャンペーン25,000円サービス対象外
ヤマダデンキの良品買取25,000円サービス対象外
下取りチェッカー82,500円4,500円
ノジマモバイル会員限定店頭下取りリサイクル費用支払い(4,180円~)
+購入商品に応じて割引(~30,000円・要店員と相談)
リサイクル費用支払い(4,180円~)
+購入商品に応じて割引(~30,000円・要店員と相談)
※2025年2月時点での価格、ヤマダデンキの下取り値引きは対象商品購入時にあらかじめ設定された金額の割引となります

それぞれ調査したところ、金額面においては下取りチェッカーによるサービス利用が最もお得となっています。下取りチェッカーは製品の中古市場価格を基準に個別の価格設定しているため、リユース(再利用)できる製品の下取り価格が高くおすすめです。

一方、ヤマダデンキの下取り値引きとノジマモバイル会員限定店頭下取りを単体で利用する場合は、購入商品の割引だけでなく別途リサイクル費用(リサイクル料金+収集運搬費)の支払いが発生します。製品によって値引きよりも費用が上回る可能性もあります。

先述の下取りチェッカーおよびヤマダデンキの大型家電買取キャンペーンと良品買取については再利用を前提とした引取となるため、リサイクル料金がかかりません。だたし、引取予定であった洗濯機に下取り価格や買取価格がつかず、かつ無料引取にもならない場合は別途リサイクル料金が必要となります。加えてヤマダデンキの家電買取キャンペーンの場合、買取のみの利用で回収に来てもらう場合は別途2,750円の訪問料がかかるため注意です。

環境にもお財布にも優しいサービスを利用するのであれば、まずは「下取りチェッカー」で事前査定をおすすめします。

なお、ノジマとヤマダデンキは下取りサービスが充実していますが、リユースできない洗濯機の下取りサービスは他の家電量販店もおこなっています。よく使う家電量販店と条件を比べて利用する下取りサービスを決めるのも良いでしょう。

各サービスの内容での比較

続いて、各下取り・買取サービスの内容について比べてみましょう。

ここでは、引取可能な洗濯機、サービス利用時の条件、他サービスとの併用の可否についてを比較します。

サービス引取対象利用条件他サービスとの併用
ヤマダデンキの下取り値引き壊れていても対象商品の購入(購入商品が指定されている)○(ヤマダデンキの良品買取)
ヤマダデンキの大型家電買取キャンペーン製造7年以内の正常稼働品なし(購入不要)×
ヤマダデンキの良品買取製造7年以内の正常稼働品商品の購入(購入商品が指定されている)○(ヤマダデンキの下取り値引き)
下取りチェッカー市場価値があれば対象商品の購入(購入商品を自由に選べる○(ノジマモバイル会員限定下取り)
ノジマモバイル会員限定店頭下取り壊れていても対象商品の購入(購入商品が指定されている)○(下取りチェッカー)

引取対象の範囲はヤマダデンキの下取り値引きとノジマモバイル会員が最も広く、引き取ってもらう洗濯機が壊れていてもOKです。下取りチェッカーの場合は壊れている洗濯機でなければ引取可能となり、その他は製造年数が限定的となっています。

利用条件については、ほとんどのサービスで購入商品が指定されています。一方、下取りチェッカーとヤマダデンキの大型家電買取キャンペーンは購入の際の商品に制限がありませんでした。

他サービスとの併用の可否においては「下取りチェッカーとノジマモバイル会員限定店頭下取り」「ヤマダデンキの下取り値引きと良品買取」がそれぞれ併用可能となっており、下取りや買取による利益と新品購入時の値引きとの2つの効果でさらに洗濯機のお得な買い替えができます。

以上より、引取対象範囲、サービス利用時の条件、他サービスとの併用の3点をバランスよく利用したい場合は下取りチェッカーを利用するのがおすすめです。

各サービスの対象地域での比較

各サービスを利用する際は、自身が居住している地域がサービスの対象エリアとなっているかをあらかじめ確認しておく必要があります。そこで、続いては各サービスの対象地域と利便性についてを比較してみましょう。

サービスサービス対象地域申込方法対応時間
ヤマダデンキの下取り値引き全国WEB24時間
ヤマダデンキの大型家電買取キャンペーン全国店舗(事前査定はWEB)店舗営業時間(WEB査定は24時間)
ヤマダデンキの良品買取全国WEB24時間
下取りチェッカー一部地域のみWEBまたは店舗
(事前査定はLINEまたはWEB)
24時間
ノジマモバイル会員限定店頭下取り一部地域のみ店頭店舗営業時間

下取りチェッカーおよびノジマモバイル会員限定下取りの対象地域は「関東甲信越および隣接する一部の県のみ」とエリアが限られています(ノジマ店舗一覧はこちら)。また、ノジマが運営する通販サイト「ノジマオンライン」による下取りの場合も、大型家電の配送エリアについては「関東1都4県+中部2県のみ」とさらにエリアが狭くなっています。

対してヤマダデンキのサービスは全国対応となっており、日本国内のどこに居住していても利用可能となっています。そのため、北海道・関西・九州などの関東近郊ではない地域に居住している方は、ヤマダデンキのサービスを利用するのがおすすめです。

上記は対象地域についての比較となりますが、自身が現在置かれている状況に基づいてサービスを選択するのも一つの手です。

たとえば「日中が忙しすぎて手続きをする暇がない」という方はオンラインで完結するサービス(下取りチェッカー、ヤマダデンキの下取り値引き、ヤマダデンキの良品買取)を利用するのがおすすめです。これらのサービスは24時間いつでも申込できるため、時間帯を問わずに手軽な買い替えができます。

一方、スタッフと相談しながら自身の生活に合った洗濯機を選びたい方は店頭でのサービス(下取りチェッカー、ノジマモバイル会員限定店頭下取り、ヤマダデンキの大型家電買取キャンペーン)を利用しましょう。とくにノジマの場合は接客が行き届いているという評価があります。

サービス利用にかかる時間比較

下取り・買取サービスを利用すると、商品購入時や古い洗濯機の引取時においても簡単な追加手続きのみで完了します。そのため、他のリサイクルショップやネットオークションと比較して、少ない労力で処分が可能です。

その中でもサービス利用時の所要時間を少しでも短く済ませたい方は、WEB査定が可能な下取りチェッカーとヤマダデンキの大型家電買取キャンペーンの利用がおすすめです。とくに下取りチェッカーでは「事前査定30秒、申込まで5分」という短時間での手続きを実現しています。

また、「下取りチェッカー」「ヤマダデンキの良品買取」「ヤマダデンキの下取り値引き」は店舗訪問不要でオンライン完結が可能で、迅速な対応が求められる際にも便利です。

ヤマダデンキの洗濯機の下取りを利用する

ヤマダデンキ店舗の下取り手順(家電買取キャンペーン)

  1. ヤマダデンキの公式サイトで事前査定をおこない、下取り価格を確認
  2. 査定結果をメールで受信
  3. 店頭で新しい商品を購入し、メールの受付番号を共有
  4. 商品到着時に古い洗濯機を買取してもらい、代金を現金を受け取る

来店前に価格を確認し、購入時に受付番号を共有するだけで、簡単に下取りが完了します。

商品発送時でなく店舗訪問時に古い洗濯機を持ち込むこともできますが、新しい商品を買う場合は商品が届く際に買取してもらうことができます。

商品を購入せずに買取のみを行う場合は訪問料2,750円かかるため、処分のみを希望する場合には持ち込みを検討すると良いでしょう。

ヤマダウェブコムの下取り手順

良品買取サービスの下取り手順

  1. 公式サイトの下取り基準(2017年以降の正常稼働品)か確認
  2. ヤマダウェブコムで商品ページの「出荷」が「配送設置」になっている製品をカートに追加
  3. 購入手続き中の「オプション情報選択」で「配送設置を希望されますか?」に対して「希望」を選択
  4. 購入手続き中の「オプション情報選択」で「良品買取の申し込みを希望しますか?」に対して「はい」を選択
  5. リサイクル回収の手続きをおこない、商品を購入
  6. 購入した商品の配送時に買取査定し、買取可能の場合買取、買取不能場合リサイクル回収

注意点
オプションで「配送設置」と「良品買取」の両方を選択する必要があります。

また、買取不可の際に備えてリサイクル回収の手続きも同時におこないましょう。(リサイクル回収の手続きを行っていない場合は再回収時に2,750円の訪問料が加算されます)

下取り値引きの下取り手順

  1. ヤマダウェブコムで「下取り対象」と表記された製品をカートに追加
  2. 購入する際に「下取り希望」にチェックを入れる
  3. リサイクル回収が同時に申し込まれているので商品配送時に下取り品をリサイクル回収してもらう
  4. リサイクル回収の料金を支払う

下取り値引きサービスはリサイクル回収となるため、購入代金とは別に5,030円~5,800円(下取り品のメーカーによって異なります)のリサイクル料金が現金で必要となります

下取り値引きサービスはヤマダデンキの他の下取りと違い下取り製品に制限はありませんが、購入対象が「下取り対象」製品の購入に限定されることにも注意が必要です。

洗濯機の下取りの基本情報

洗濯機の下取りの基本情報
画像出典:写真AC

洗濯機の下取りサービスの概要と見極めポイントについて説明します。

下取りの3つのパターン

「洗濯機の下取り」とは洗濯機の買い替え、つまり新品商品を購入前提の場合に、古い洗濯機を引取ってもらえるサービスです。大きく3つのパターンに分類できます。

  • 買取の値段が付く場合(下取りチェッカー、良品買取、家電買取キャンペーン)
  • リサイクル料金を支払わない無料下取りの場合(下取りチェッカー)
  • リサイクル料金を払うが下取りサービスが付く場合(ノジマモバイル会員下取り、ヤマダ下取り値引き)

洗濯機は家電リサイクル法の対象のためにリサイクル処分に費用が掛かります。しかし下取りチェッカーの無料下取りやヤマダ家電買取キャンペーンの100円買取などはリサイクル処分でなく、リユース(再利用)やメーカー工場で再生品製造に使われるためリサイクル料金がかかりません。

無料や100円などで一見損をしているように感じますが、手間とコストのない処分に結び付くためお得であることは認識しておきましょう。

家電リサイクル法とは

洗濯機は家電リサイクル法の定める特定家電にあたります。

リサイクル家電に該当する洗濯機はリサイクルされる場合「リサイクル料金と運搬収集費」を支払い正しく処理する必要があります。

しかしリユース(再利用)する場合は家電リサイクル法の定める処分費用は必要ありません

処分予定の洗濯機が再利用可能な場合はリサイクル処分を前提としない下取りを使うのが環境にもお財布にも優しい選択となります。

下取りが適している条件とは

まず洗濯機は需要が高く、リサイクルショップやネットオークションなどで中古の品でも一定の値がつきます。

しかしこれらの洗濯機の中古を販売する行為はリサイクルショップの持ち込み、オークションの管理など手間がかかります。持ち込みが難しくリサイクルショップ出張買取の利用やオークションで直接引き取りでない場合の輸送費など手間に加えて経費もかかりがちです。

そのため買い替えを前提に考えている場合は下取りサービスがおすすめです。手間が少なくお得に洗濯機を買い替えることができます

しかし買い替えの予定はないが処分が必要な場合や新しい機種が余ってしまった場合においては他の処分に軍配が上がる場合もあります。

(下取りチェッカーは機種ごとに時価で買取価格が設定されているため、買い替え前提ですが新しい機種の処分も非常にお得です。)

洗濯機の下取り以外の処分方法について

洗濯機の下取り以外の処分方法について
画像出典:写真AC

下取り以外の洗濯機の処分方法について、詳細を説明します。

ヤマダデンキ処分サービス

  • ヤマダデンキの店舗で買い替え時にリサイクル回収依頼をする
  • ヤマダウェブコムで買い替え時にリサイクル申し込みをする
  • ヤマダデンキの店舗に洗濯機を持つ込みリサイクル回収してもらう
  • ヤマダデンキ店舗やコールセンターでリサイクル回収を申し込み回収に来てもらう

ヤマダデンキでの洗濯機の処分は大きく分けて上記4つです。

ヤマダデンキで買い替えを希望する場合、下取りサービスやリサイクル回収依頼を行うのがおすすめです。

反面買い替えを前提としない場合には持ち込みの手間や別途回収費用などが生じるため他の処分を検討してもよいでしょう。

他の販売店で買い替え時に回収依頼をする

買い替え時に洗濯機の回収を依頼すると、リサイクル費用はかかるものの受け付けてくれます。

回収の依頼があった場合、販売店は受け付けなければいけないという決まりがあるため、洗濯機を販売している販売店ならどこでも回収に応じてくれるはずです。

買取や下取りと違い実費がかかる点はデメリットですが、買い替えに伴い少ない手間で処分可能なのは便利です。

リサイクルショップに買取してもらう

リサイクルショップに買い取ってもらう方法もあります。リサイクルショップの中古市場の相場から判断した買取価格は、経過年数に合わせた一律の下取り価格より高値となることが多いです。

「下取りチェッカー」の下取り価格は中古市場の相場から下取り価格を設定しているため、リサイクルショップの評価に類似しています。

そのため、特に人気の高いモデルや比較的新しい製品はリサイクルショップや「下取りチェッカー」が高値を期待できます。

しかし洗濯機の持ち込みが難しい場合、出張買取を依頼することが一般的ですが、出張費用の影響で一般的な下取りの方がお得になるケースもあります。

そのため買い替えの場合は手間や費用を考慮し、下取りを利用する方が便利でしょう。

ネットオークション・フリマアプリを利用する

個人売買のネットオークションやフリマでは、うまくいけば高額売却に繋がります。市場価格を超える高値で洗濯機が売却できる可能性もあります。

しかし価格を自分である程度決められるメリットの反面、運搬や配送手続きなど自分で対応すべきことが多く個人間トラブルの懸念があることには注意が必要です。

自治体指定の処分方法を利用する

自治体による回収は、自分で回収場所へ持ち込む方法が一般的です。

持ち込む時は家電リサイクル料金を郵便局で振込みをおこない、「払込受付証明書を貼付したリサイクル券」を持参する必要があります。

持ち込む際は収集運搬費がかかりませんが手間がかかります。

特別区の家電リサイクルセンターのような自治体ごとの手軽な処分方法がなく、回収場所への持ち込みが難しい場合は、販売店への引き取り依頼などの他の方法を検討しましょう。

条件別おすすめ処分方法

希望条件おすすめの処分方法
首都圏で買い替えをしたい下取りチェッカー+ノジマモバイル会員限定店頭下取り
買い替えをしたいヤマダデンキ良品買取orヤマダデンキ大型家電買取キャンペーンorヤマダデンキ下取り値引き
お得に買い替えなしに再利用可能な洗濯機を処分したい個人売買orリサイクルショップへの持ち込み
手軽に買い替えなしに再利用可能な洗濯機を処分したいヤマダデンキ大型家電買取キャンペーンorリサイクルショップの出張買取
お得に買い替えなしに再利用できない洗濯機を処分したい自治体の回収場所へ持ち込み
手軽に買い替えなしに再利用できない洗濯機を処分したい販売店に引取依頼or自治体固有の処分方法

買い替えの有無が大きなポイントです。買い替えを検討するなら下取りサービスがメリットの多い処分方法となります。

まとめ

洗濯機の処分方法は、個々のニーズに応じて最適な選択が異なります。

この記事では、ヤマダデンキやノジマを含むさまざまな処分サービスを比較し、それぞれの特徴を紹介しました。

利便性やコスト面から見て自分に合った処分方法を選んでいただければと思います。各サービスのメリットを活かして、効率的かつお得に洗濯機の処分ができることを願っています。

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shimizu
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